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読んだ本(Pythonによるベイズ統計モデリング、基礎からわかる時系列分析)

最近読んだ本のメモ。 本当は他にも感想を書きたい本が5冊以上あるのだが、全部書こうとすると、結局出来なくてまた放置してしまうので書けるうちに書いておく。

Pythonによるベイズ統計モデリング: PyMCでのデータ分析実践ガイド

Pythonによるベイズ統計モデリング: PyMCでのデータ分析実践ガイド

Pythonによるベイズ統計モデリング: PyMCでのデータ分析実践ガイド

この本は今年2018年6月に発売されたばかりの本だけど、内容がそれなりに網羅されてるし、非常に読みやすいので、Pythonを使った実践ベイズ統計学の決定版になりそうだと思った。ちなみにこれが出る前は下の「Pythonで体験するベイズ推論」をよく人に進めていたが、階層モデルやノンパラモデルMCMCの理論面についての説明があまりなく、取っ掛かりとしては良いが、全体を俯瞰して見た時にはこちらの方がオススメできる。

Pythonで体験するベイズ推論 PyMCによるMCMC入門

Pythonで体験するベイズ推論 PyMCによるMCMC入門

何点か良いと思った点を挙げておく。

翻訳の質が高い、訳者の方の愛が感じられる

全体を通して違和感のある翻訳や内容がなかった。これは訳者の金子さんが長年の統計の実務経験をお持ちで、かつ大学の教授で指導経験もあること、そして、あとがきにも書いてあるとおり、原書に対しての愛が強いことが理由かなと思った。ただ翻訳が良いだけでなく、おそらく原著で説明が簡潔すぎるような部分は、訳者の方による補足内容と補足コードがある。また脚注の書籍に関してはすべて日本語版のリンクも記載されている。非常に丁寧な仕事だと感じ安心して読めた。

訳があまり良くないと言われている最近のベイズ本だと下の「ベイズ統計モデリング」(通称犬4匹本)がある、どうやらこちらは大学のゼミで翻訳したものをベースにしているんじゃないか?ということがAmazonレビューに書いてあった。

ベイズ統計モデリング: R,JAGS, Stanによるチュートリアル 原著第2版

ベイズ統計モデリング: R,JAGS, Stanによるチュートリアル 原著第2版

実はこの本も買ったのだだけど、確かにあまり読みやすくなく、途中で挫折してしまっている。(内容は良いらしいのでちゃんと読みたい)。本著はスイスイ読めて1~2日で読み終えられるのも魅力だ。

階層モデルの図解がとてもわかりやすい

これは実際見てもらった方がわかりやすいと思うのだけど、階層モデルは全て下のように図示されている。 f:id:mergyi:20180820003841j:plain この表し方自体もわかりやすいし、1つ1つのモデルに対して丁寧に毎回、図示してくれるのもとてもわかりやすい。後半に出てくる混合モデルのZIP回帰や多次元分布のモデリングなどはこの図で非常に理解しやすかった。

「この本の次にどうやって勉強していけばいいか」が詳細に書いてある

本著の特徴として「他のベイズ本の名前がバンバン出てくる」ということを感じた。 それらはほとんど「この本を読み終わったら次はどう勉強すればよいか」という文脈で出てきており、本著は「ベイズ統計学を学ぶ上での羅針盤」になり得る本だと思った。 上に既に挙げた「Pythonで体験するベイズ推論」や「ベイズ統計モデリング」は何度も何度も参照されている。他には下の「異端の統計学ベイズ」という統計歴史小説、のような本も参照されている。

異端の統計学 ベイズ

異端の統計学 ベイズ

Pythonで体験するベイズ推論」や「異端の統計学ベイズ」など自分が既に読んで質が高かったものが多く参照されており、この本に対しての信頼度も高くなった。

コード例がわかりやすい

他にも簡潔なコードが全てのセクションで記載されていて、手元で再現することができる。コードは下のGithubに全てあがっている。

github.com

全体的にオススメ

まずベイズを概念的に理解でき、理論的にもある程度理解でき、コードの書き方もわかるのでかなりバランスが良いと思う。演習もかなり充実していたので、実践してみてBlogに書きたいと思っている。

基礎からわかる時系列分析

こちらの本も今年2018年3月に発売されたばかりであり、タイトルやシリーズから期待して読んだのだが、内容の網羅性に関しては良かった一方、説明は親切というわけではなく、自分の体験として、「もう理解している部分は言っていることはわかるが、まだ理解できていない内容に関しては結局わからない」というものだった。最近色々な種類の本を読んでいて気づいてきたのだが、「良い本」の重要なエッセンスは「正しい内容が書いてある」のではなく、「今まで超えられなかった壁を超えさせてくれる」ことなのではないかと感じている。ただ、この本も誠実な内容だと思うので、「壁を超えられたら」復習としてもう一回帰って来たい。